タンタルを原材料とするトラベキュラーメタルは、海綿骨を模した3次元ポーラス構造を実現しており、海綿骨に近い機械的特性を有しています。
タンタルを原材料とするトラベキュラーメタルは、海綿骨を模した3次元ポーラス構造を実現しており、海綿骨に近い機械的特性を有しています。
海綿骨を模したトラベキュラーメタルは、外径550μmの規則的な十二面体形状の気孔を有しており、その気孔率は約80%となっています。
この気孔構造により、ボーンイングロースが促進され1、長期固定性が期待できます。
また、棘状のマイクロスパイクによりスクラッチフィットが向上し、良好な初期固定性が得られます2。
原材料のタンタルは、強度と耐腐食性を兼ね備えた生体適合性の高い金属として知られており、50年以上前からペースメーカーリードなど医療用材料として使用されています3。
炭素骨格にタンタルを高温で蒸着することで、繊細な海綿骨のような構造のトラベキュラーメタルの製造が可能となっています。
タンタルは延性が高いのが特徴であり、折損せずに変形するため、トラベキュラーメタルの繊細な構造においても折損によるデブリ発生の心配がありません。傷や疲労に対して脆弱なチタンとは一線を画します。
トラベキュラーメタルは強度重量比が高く、身体的な負荷に耐えるのに十分な機械的特性を有しています。
トラベキュラーメタルの摩擦係数は他のポーラス金属よりも海綿骨に近く2、初期固定性が向上しています4。
トラベキュラーメタルは、弾性や圧縮強度が骨に近く5,6、剛性が低いことにより荷重分散を助け、ストレスシールディングの軽減が期待できます7。